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父が元気なうちに隣接地との境界を決めておきたい

2020.04.10

皆様、土地家屋調査士という国家資格をご存じでしょうか?土地家屋調査士とは、不動産の登記簿(登記記録)の「表題部」の新設、変更・更正、閉鎖等の代理申請を行う土地建物の表示登記および境界の専門家です。

日頃土地家屋調査士には「境界を確定してほしい」とのご依頼が来ます。
境界を確定する目的として

・隣地との境界をはっきりさせたい
・土地を売りたい
・土地を2つに分筆したい
・境界標が設置されていないので設置したい
・隣接地との間にブロック塀を築造したい
・登記簿の面積が実測値と違うので訂正したい
・公図の形が現況と違うので訂正したい
・筆界未定地になっているので、訂正したい

など様々です。

題の父が元気なうちに境界を決めたいと言われることもしばしばありますが、隣接地の所有者との関係に心配を持たれている場合が多いです。隣接地の所有者との関係が良好の時は、境界に関しあまり心配を感じられないと思いますが、昔境界の件で揉めた事がある場合など、長年の懸案になっているケースの場合、今のうちに決めておきたいと思われるようです。

一言で境界を決めると言いましても実は様々なパターンがあります。
大きく2つに分けて

現地復元性の高い図面(境界確定図面)が存在する場合

この場合は境界の確認・確定が既に終わっており、境界標識が亡くなっているケースがほとんどですので、土地家屋調査士等に依頼し、境界標識の復元・設置を依頼すれば、隣地との境界に境界標識が設置できます。

 

現地復元性の高い図面が存在しない場合

この場合は、隣接地の皆様、道路等の官地管理者との立会、境界確認を行った上で境界標識を設置していくこととなります。お近くの土地家屋調査士に依頼をされることをお勧め致します。通常、費用負担は依頼主となります。

■一般的な作業の流れ■

・資料調査・・・法務局や官公庁等に備え付けの資料を調査します。
・現地調査・・・現地に存在する境界標識やブロック塀、道路等の構造物などを事前に測量します。
・境界立会・・・隣接地の皆様、道路等の官地管理者と立会、境界確認を行います。
・境界標設置・・・相互に確認した点に境界標識を設置します。その上で確定した点を測量します。
・境界確認書署名押印・・・隣接地の皆様、道路等の官地管理者と境界確認書の取り交わしを行います。



一旦境界争いになると、色々な意味で負担がかかってしまいます。

隣接地の所有者が代がわりして、境界について分かる人がいなくなった場合などで、境界で揉めるケースも時折あります。
題にありますようにに分かる人が元気なうちに境界を確認しておくことは、不動産を管理していく上で大切な事と考えます。

 

境界線の事でご心配な事があれば、お近くの土地家屋調査士に是非お尋ね下さい。

 

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筆者紹介

江藤 剛
土地家屋調査士

事務所理念
◎お客様の大切な不動産の取引・管理に関し、正確かつ迅速なリーガルサービスを提供します。

◎常にお客様や関係する方々の立場に立ち、丁寧且つ真心溢れた業務や相談サポートに努めます。

不動産という高価な財産における不動産表示登記に関し、依頼者の権利の保全の為に登記申請や測量を行う土地家屋調査士にとりまして、正確な知識に裏付けされたリーガルサービスが基本となります。その上で迅速に業務を完遂し、お客様に権利の保全と安心を提供します。また、専門的な知識が多い不動産登記や境界確定測量に関し、丁寧且つ真心溢れた相談サポートを提供します。

例えば、お客様が永続的にお住まいになる住宅の測量業務などでは、隣接者や官公署などと境界トラブルや越境によるトラブルなどが残らないように慎重に業務をすすめる必要があります。お客様の「大切な不動産に将来的な安心を」ということを常に考えながら業務を遂行していきます。
土地の取引では不動産取引が将来に関しても安全に行われる業務や相談サポートを提供致します。
そして、常に笑顔で元気よくお客様との関係構築に努めてまいります。

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